ブレーキパッド・タイヤ|車検に通る基準と、安全上の推奨値は違う
車検の検査ではブレーキパッドの厚みを測りません。判定するのは制動力です。一方タイヤの溝は1.6mmが基準。ただしどちらも「通る基準」と「安全な状態」は別物。両方の数字を示します。
検査ではブレーキパッドの厚みを測っていません
意外に思われるかもしれませんが、これは事実です。
車検の検査ラインでブレーキについて調べるのは制動力、 つまり「どれだけ止まる力が出ているか」だけです。
| 測る対象 | 基準 |
|---|---|
| 主ブレーキ制動力の総和 | 車両重量の50%以上 |
| 後軸の制動力 | 後軸重の10%以上 |
| 駐車ブレーキ | 車両重量の20%以上 |
| 左右差 | 8%以下 |
道路運送車両法の保安基準に、 ブレーキパッドの最低厚さを定めた数値はありません。
理論上は、パッドが薄くても制動力さえ出ていれば検査には合格します。
でも、それは「安全」という意味ではありません
ここからが大事です。
新品のブレーキパッドは10mm前後の厚みがあります。 一般に残り3mm以下で交換が推奨されます。
| 残量 | 状態 |
|---|---|
| 10mm前後 | 新品 |
| 5mm | そろそろ交換を意識する時期 |
| 3mm以下 | 交換推奨 |
| 1mm以下 | 金属同士が接触し、ローターも傷める |
薄いパッドで走り続けると、こうなります。
- パッドが完全になくなると金属がローターを削る
- ローターまで交換になり、費用が2〜3倍に膨らむ
- 効きが落ち、止まるまでの距離が伸びる
つまり「検査に通るか」と「安全に止まれるか」は別の話です。
> この記事の立場 > 検査基準と安全上の推奨値、両方の数字をお伝えします。 > どちらを取るかはご自身とご家族の状況で判断してください。 > 家族を乗せる車なら、安全側に寄せることをおすすめします。
タイヤの基準
タイヤは検査項目に入っています。
| 項目 | 検査の基準 | 安全上の推奨 |
|---|---|---|
| 溝の深さ | 1.6mm以上 | 3〜4mm以上 |
| ひび割れ | コードが露出していないこと | ひびが目立つ時点で検討 |
| 製造年 | 基準なし | 5年程度で点検、10年で交換検討 |
1.6mmはスリップサインが出る高さです。 これは「これ以下は違法」という下限であって、安全な状態ではありません。
雨の日の制動距離は、溝が浅いほど確実に伸びます。 ハイドロプレーニング現象も起きやすくなります。
自分で残量を見る方法
タイヤ
タイヤの側面に「△」マークがあります。 その延長線上、溝の中に盛り上がった部分があればスリップサインです。
これが路面と同じ高さになっていたら1.6mm、つまり交換時期です。
100円ショップやカー用品店に溝ゲージ(数百円)もあります。
ブレーキパッド
ホイールのすき間から、ディスクを挟んでいるパッドが見えることがあります。 懐中電灯で照らすと厚みの見当がつきます。
正確に測るにはタイヤを外す必要があるため、 点検時に「パッドの残量は何mmでしたか?」と数字で聞くのが確実です。
数字を聞いておくと、次回の判断もしやすくなります。
「交換必須」と言われたときの考え方
| 言われた内容 | 確認すること |
|---|---|
| 「パッドが減っているので交換」 | 残量は何mmか。検査には通るのか |
| 「タイヤの溝がない」 | スリップサインは出ているか |
| 「ブレーキの効きが弱い」 | 制動力の数値が基準を下回ったのか |
数字を聞けば、必須なのか予防なのかが判断できます。
部品代を抑える方法
交換が必要と判断した場合でも、費用は下げられます。
自分で部品を買って工場に持ち込み、工賃だけ払う方法です。 ディーラーの部品代には仕入れマージンが乗っているため、 差が出ることがあります。
部品の価格比較で、車種を選んで実質価格を確認できます。
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